今年から新たに開講した「長文読解&ディスカッション」クラスレポートPart2です。(Part1はコチラ)
このクラスでは日本人講師の回の時にリーディングのパート2と3から2問の長文問題を解いて、構文や精読、問題の読み解き方などのテクニックを学びます。
次のネイティブ講師の回では同じ問題を使用し、トピックの背景説明を行います。前回分からなかった文章の意味や単語についても聞くことができるので受講生は前もって準備をしてから参加します。
8月の長文トピックは2017年第2回のリーディングパート2「The Productivity Paradox」とパート「Churchill and Gallipoli」について学びました。夏休み明けで試験の感覚が落ち、調子が戻らなかったので講師から丁寧に学ぶことができました。
「The Productivity Paradox」
このトピックでは「the problem is that more recent advances in technology cannot hold a candle to past inventions」という文章について面白いお話を教えていただきました。
訳は『問題は最近の技術の進歩は過去の発明に比べて足元にも及ばないということだ。』という意味ですが、「A cannot hold a candle to B」という表現は1600年代につくられたイディオムで、この時代は偉い人のためにキャンドルを持つ人が後ろに立っていたとのこと、この表現はその作業をすることができないほどのレベルであるという否定的な意味で使うとのことでした。
すぐに廃れるものもあれば約400年前も通用する言い回しもあるというのは日本のことわざにもありそうですね。
「Churchill and Gallipoli」
第一次世界大戦中にイギリス率いる連合軍とドイツ率いる同盟国側がトルコのガリポリ半島で行ったガリポリの戦いという戦争モノのトピックでした。
チャーチルと言えば第二次世界大戦で英国を勝利に導いた話が映画にもなり、BBCが2002年に行った国民人気投票では1位にもなったことがある政治家です。しかし、第一次大戦で起こった「ガリポリの戦い」ではかなりの失態をおかしました。その内容が問題にも出題されキーポイントとなっています。
「campaign」は戦争トピックでは『~作戦、戦い』と訳すことを今回覚えました。また「Spurred on」は『~に駆り立てられて』や『突き動かされて』という意味ですが「Spur」とはそもそも何だと思いますか?
それは、ウエスタンブーツについている星のような金具☆のことを指し、かかとでその器具を馬にヒットさせることで馬がビックリして駆け出すそうです。(痛そうですね)
そのような状態をさして「Spurred on by erroneous reports of Turkey lacking troop strength,」を読むと「トルコの兵力が欠けているという間違った報告に駆り立てられて」というような状況がよりイメージできました。
また補足として「Gallipoli」というガリポリの戦いをテーマにしたオーストラリア映画について学びました。映画が製作された1981年当時、ある俳優がオーディションでこの映画に出たことがハリウッドで成功するきっかけになったそうです。
映画トレイラーからどの俳優か分かりますか?
正解はメル・ギブソンでした。
オーストラリアとニュージーランドにとって「ガリポリの戦い」はとても重要な意味があり、国民の祝日にもなっているとのこと。
このように、トピックについて幅広い知識を得ることで、長文読解を楽しく、確実な知識として学ぶことができました。
英検1級対策マスタークラスB 「長文読解&ディスカッション」の特徴
英検1級の長文パートは「歴史・経済・政治・科学・環境・司法」の様々なトピックから出題されており、ボキャブラリーや構文の難しさは勿論、トピックを理解しないと解くのが難しい問題となっています。スキルを学ぶだけでなく、教養を深めるためにも今回は長文読解に特化し、トピック理解を深めます。そうすることで今後のライティングやスピーキングについても取り組みやすくなります。
なぜネイティブと日本人講師の2人が担当?
英検を熟知した日本人講師から英検のメソッドや構文等を学び、様々なトピックに詳しいネイティブ講師からトピック理解と質疑応答のディスカッションを行います。参加型でスピーキング力を養いつつ、難しいトピックの理解を深めます。英検1級学習者の声を参考に日本人講師とネイティブ講師の良さを組み合わせた内容にバージョンアップしました。
こんな方にもおススメ
英検1級の長文で扱う内容は歴史的な出来事や興味深い世界のマニアックなニュースもあります。ワンランク上のレベルのを英語でニュースを学びたい方にもおススメです。また、レギュラークラスからの振替も可能です(授業料の差額が発生する場合があります)。
日時・授業料
◆受講料:34,100円(税込・1期10回分)
※有料見学可能(1回3410円) ※途中からの参加も可能です。
◆日 時 指定土曜日 15:15~16:45(90分)次の開講時期は2024年1月~3月です。ご相談ください。
2023年 5/13、5/20、6/17、6/24、7/15 、7/22、8/5、8/26、 9/9、9/30
◆講 師
★サイモン ビグロー(名古屋YWCA非常勤講師)
カナダ出身。日本在住20年以上、様々な英会話学校や高校、大学で英語講師として教えているベテラン講師。政治や世界の話題をわかりやすく伝えることを得意としており、名古屋YWCA英会話では「国際政治・経済を読む」「英語で楽しむニュース&映画」「ひとつ上の英語」「英会話上級クラス」を担当。
★長谷川 佳代(名古屋YWCA非常勤講師)
通訳実務の経験を活かし、通訳専門学校で長年講師を勤める。英検1級の他、各級のクラスも担当。実用英語検定1級、通訳検定、高校教員免許保持。
※お申込みは申込フォーム、もしくはled@nagoya-ywca.or.jpまで
ご検討中の方も、ぜひお気軽にお問合せ下さい。